(1) 計算の種類

• ①

  横越流式洪水調節計算

  • 貯留施設

  • 貯留浸透施設

• ②

  洪水到達時間の計算

  • 等流流速法

  • クラーヘン公式

  • ルチハ公式

  • 土研公式

  • 角屋公式

• ③

  越流堰の幅と水深計算

• ④

  呑口断面計算

(2) 計算内容

• ①

  放流施設に関する特殊基準の選択

  • 一般基準

  • 三重県流量公式

  • 三重県流量公式（ベルマウス有）

• ②

  流入量計算式の選択

  • 一般合理式

  • 札幌市土木部の三角形単位図法（実績降雨のみ対応）

  • 三重県降雨パターン（実績降雨パターン）

  • 実積降雨

• ③

  降雨強度式の選択

  拡張タルボット型	\(\displaystyle I=\frac{a}{t^{n/m}+b}\)	（クリープランド型）
  拡張シャーマン型	\(\displaystyle I=\frac{a}{(t+b)^{n/m}}\)	（長野県基準）
  拡張久野・石黒型	\(\displaystyle I=\frac{a}{(\sqrt{t}+b)^{n/m}}\)	（近畿地方整備局基準）
  山梨型	\(\displaystyle I=a\left(\frac{b}{t}\right)^{n/m}\)

• ④

  計算の種類

  • 浸透型施設（浸透池・浸透トレンチ・円筒ます・矩形ます・大型貯留浸透施設）単独計算

  • 貯留型施設（オンサイト・オフサイト）単独計算

  • 貯留・浸透型施設計算

  • 貯留・浸透型施設の計算（河川に流入する流域に設置された浸透施設（浸透桝、浸透トレンチ、浸透舗装等）がある場合

• ⑤

  放流・浸透施設

  (放流施設)

  • オリフィス断面（矩形・円形）

  • ポンプ

  • 矩形堰（洪水吐）

  • 台形堰（洪水吐）

  (浸透施設)

  • 一定量差し引きモデル

  • 透水性舗装（浸透池）

  • 浸透側溝・浸透トレンチ

  • 円筒ます

  • 正方形ます

  • 矩形ます・空隙貯留浸透施設

  • 大型貯留槽

  
  

  ※ 浸透計算は、雨水貯留浸透技術協会の｢雨水浸透施設技術指針（案）｣に基づいて行います

• ⑥

  越流堰、越流量

  • 堰勾配は、河床勾配または独自勾配の選択が可能

  • 越流公式は、本間式を用いて越流量Q(m3/s)を求め、河床勾配による補正を行うことが可能

• ⑦

  河道

  • 河道断面は、単断面（越流堰下流端からの距離・河床幅・左右低水路法面勾配・河床勾配・高水敷までの高さを入力）と複断面（左右高水敷幅・左右堤防法面勾配を追加入力）に対応

  • 計算断面は、越流堰下流端の下流で、任意の地点から越流堰上流端点までの計算断面数指定可能

  • 河道幅が一定率で変化する場合は、堰上下流端の２断面条件を与えることが可能、その時の断面間ピッチを指定することで、ピッチ間隔の断面で計算可能

  • 計算開始断面の水位・流量は、入力指定または自動計算を選択できます。自動計算する場合の水位ピッチは0.1mきざみで設定できます

(3) 降雨条件

• ①

  降雨波形は、以下の5種類

  • 前方集中型

  • 中央集中型

  • 後方集中型

  • 石黒型

  • 実績降雨

• ②

  降雨継続時間

  • 1～24、48、72～96、120の整数時間

  • 実績降雨については実継続時間

  • 降雨強度式は降雨継続時間内において2式まで使用可能

    (2式の合成方法)

    2式の併用 — 切り替え時間を指定して、2式を合成する

    2式の平均 — 同時刻の2式の降雨強度の平均をとる

    2式の合計 — 同時刻の2式の降雨強度の合計をとる

  • 降雨強度式の時間ｔの単位は、分単位、時間単位の選択可能

• ③

  降雨強度グラフ

  • 降雨強度式、実績降雨データを入力すると、「降雨強度グラフ」を表示する

  • 「降雨強度グラフ」により、リアルタイムに入力データのチェックができる

(4) 放流施設条件

• ①

  放流施設の数は、浸透施設5箇所、放流・洪水吐施設箇所

• ②

  同敷高の放流施設も入力可能

• ③

  放流施設

  • 矩形オリフィス

  • 円形オリフィス

  • ポンプ

    稼働開始敷高＜稼働終了敷高

    稼働開始～稼働終了範囲でポンプは稼働する

    稼働開始敷高＞稼働終了敷高

    水位が開始敷高になってポンプは稼働し、終了敷高に下がるまで稼働し続ける

    一旦停止すると、水位が始敷高になるまで稼働しない

  • 矩形堰（洪水吐）

  • 台形堰（洪水吐）

  • 浸透施設内に放流施設を設定することができる

  • 池の形状と施設の高さ位置が図で表示される

  • 施設毎の入力パラメータの図が表示されるので、入力ミスを防ぐことができる

• ④

  浸透施設

  • 一定量差し引きモデル

  • 透水性舗装（浸透池）

  • 浸透側溝・浸透トレンチ

  • 円筒ます

  • 正方形ます

  • 矩形ます・空隙貯留浸透施設

  • 大型貯留槽

  • 施設毎の入力パラメータの図が表示されるので、入力ミスを防ぐことができる

  • 浸透施設を入力すると、リアルタイムに「水位－浸透量グラフ」が表示される

  • 「水位－浸透量グラフ」により、リアルタイムに入力データのチェックができる

(5) 貯留池形状条件

• ①

  池の形状を入力する場合、以下の二つの方法がある

  • 「水位－水面積」

  • 「水位－貯水量」

• ②

  「水位－水面積」で入力した場合の容量計算方法は、以下の二つの方法がある

  • 「平均断面法」

  • 「積分法」

• ③

  「積分法」の場合の容量計算

  • 入力した「水位－水面積」のポイントを最小二乗法により２次曲線を求める
    \(y=ax^2+bx+c \qquad x: \text{水位} \quad y: \text{水面積}\)

  • 二次曲線の始点水位から終点水位を0.1ｍ間隔で上記関数により補間データを追加する

  • ２次曲線の精度（誤差）の目安となる決定係数を出力する

• ④

  堆砂量または溜池の死水量

  • 堆砂量または溜池の死水量を入力することでその上に貯留するようにすることが可能

• ⑤

  「水位－水面積－容量」の入力断面数は、最大１００個まで

(6)外水位（河川水位）条件

• ①

  外水位の影響を考慮した計算が可能

  • 池内水位より河川水位が高い場合、｢流出抑制施設（雨水貯留池等）の設置基準｣のもぐりオリフィス公式（平成15年4月1日改訂：札幌市建設局土木部河川課）または北海道開発局の樋門公式を選択してオリフィス流量を計算する

(7)出力

• ①

  画面で結果確認ができます

  ②

  計算結果をエクセルファイルに出力できるので、他のドキュメントとまとめやすくなっています

  ③

  調節計算結果をハイドロファイルに出力することが可能

(8)適応基準

• ①

  「防災調節池等技術基準（案）」解説と設計実例（平成19年9月 社団法人 日本河川協会）

• ②

  「宅地開発に伴い設置される浸透施設等設置技術指針」（平成10年2月 社団法人 日本宅地開発協）

• ③

  「下水道雨水調整池技術基準（案）」（昭和59年10月 社団法人 日本下水道協会）

• ④

  「雨水浸透施設技術指針（案）調査・計画編」（令和2年12月 社団法人 雨水貯留浸透技術協会）

2023年6月 現在